【#エクマス2021】オリックス・バファローズ
この記事はやきゅ氏主催「Expect imas Advent Calendar 2021」の記事です。
登録者少なすぎるやろ。コロ害前の平日ナイターでももう少しマシだわ。
前回はフェンリルさんの記事でした。
STEMSの解説と生成、オタクDJへの応用 - FenrirLaboratory
ということで今回は「オリックス・バファローズ」について語ったり語らなかったりしようかなという記事になります。
皆さんご存じの通り今年のパリーグ優勝チームは「オリックス・バファローズ」である。アイマストドン経由でご覧になってる方の中は7~8割の方が認知しているものと思うが、今年の優勝でなぜここまで騒がれているのかというとその理由はいくつかある。
①そもそも誰も優勝予想なんかしていなかった。
オリックスの優勝回数は2020年まで通算12回。しかしそのうちの10回は前身の阪急ブレーブス時代*1のもので、オリックス時代も合併前の「オリックス・ブルーウェーブ」*2時代の1995年・96年の2回だけで、25年間優勝から遠ざかっていた。これは現存するNPB12球団の中では最長の年数になっている。*3そして前年まで2年連続最下位。その前10年に限ってもAクラスは2014年(2位)の1回。*4これで優勝予想している方が笑われるだろう。ちなみに筆者は最下位予想でした。
②「2年連続最下位からの優勝」というのがまずレア
①でも少し触れたが、NPBの歴史上、前年最下位からの優勝というのは7例存在する。パリーグでは2001年の近鉄*5以来20年ぶりで、「2年連続最下位」という括りになるとセリーグ優勝の東京ヤクルト・そして前述の近鉄など6例しか存在しない。そして「両リーグ2年連続最下位からの優勝」となるとプロ野球史上初の出来事になるのである。
③熾烈な優勝争い
9月30日(木)千葉ロッテ 3-4 オリックス
— オリックス・バファローズ (@Orix_Buffaloes) 2021年9月30日
【勝】田嶋 【敗】益田 【S】平野佳https://t.co/R20mbZSAGf
T-岡田が9回二死から逆転弾を放ち、首位攻防戦3連勝!#Bs2021 #プロ野球 #NPB #ORIX pic.twitter.com/cW0l7IQcmG
6月に11連勝をするなど調子を上げ交流戦を優勝し首位に浮上する。この後東京五輪による中断期間*6を経て後半戦が始まるがここに来てロッテが猛追、チームも疲れが見え始めたのか9月5日にロッテに首位を明け渡してしまう。*7この後3度の首位攻防3連戦でもほぼ互角の戦いを見せ、首位との4ゲーム差を8連勝でひっくり返す粘りを見せた。この年はセリーグもヤクルトと阪神の激しい首位争いが最終盤まで続いたので当事者以外のファンは大いに楽しかったのではないだろうか。その後ロッテとの最後の首位攻防戦で負け越し優勝マジック点灯を許すも、*810月25日の楽天最終戦に勝利、そして27日の楽天戦にロッテが破れ、25年ぶりのリーグ優勝を果たした。ここまで壮絶な優勝争いも久しぶりだったのではないだろうか。
オリックス・バファローズを紹介するコーナー
それではそのパリーグ王者はどんなチームなのか
①応援編
バファローズの応援歌は初めて見た時に「読めないなこれ…」となる熟語が平気で含まれていることがある。代表例として優勝の立役者となった1番打者、福田周平内野手の応援歌。
もうタイトルから読み方が分からない。そして曲もVo力が必要な曲調である。
動画後半にはちゃんと歌詞に登場する熟語の説明もあるのでそちらもご覧いただきたい。
2020年に制作された曲のため球場で歌う機会は今のところ訪れていないが、きっと後半で息が切れるだろうなという感じであるラジオの仕事やらないと
そして曲の構造がやたら複雑な時もある。こちらの代表例は吉田正尚外野手"境地"バージョンの応援歌。
もはや説明不要、日本を代表するバッターの応援歌だけあってオールスターや侍ジャパンの試合で他球団のファンも歌う機会が多い曲だが、その曲がこちら。
「これだけじゃ分からない」という人のために実際の映像も載せておこう。
なんとなくお分かりいただけた…だろう…か?
アカペラでの通常バージョン歌唱から始まり、トランペットの演奏と「Woi!」の合いの手で威圧感をかけていくような曲は他球団ファンからも人気の応援である。
個人的にはコールしたり歌ったりクラップも入るところ「ライブとかで鍛えられたスキルが活きる曲なんじゃないか?」とも思ってる。*9
ここまで書くと「難しそう…」と思われそうだがそんな中初心者でも楽しめる簡単な曲が存在する。いわゆる「タオルダンス」と呼ばれるものである。
正式な曲名は「チャンステーマ*102」バファローズの前身、近鉄時代から行われている応援である。トランペットのファンファーレから静かに始まり、一斉にファンがタオルを掲げる光景は見物だ。ちなみに振り付けはちゃんと球団のHPにあるのでこれさえ覚えれば大丈夫。*11
②選手編
それでは上記の応援を受ける選手はどんな人たちか。個人的に見てほしい選手たちを紹介したい。
まずは今年13勝と大ブレークした宮城大弥投手から。
「大ベテランの風格」と書かれているが彼はまだ高卒2年目の20歳である。とてもそうは思えない投球術で相手打線を抑える姿は多くのファンの心をひきつけた。そんな彼は今年、開幕時から連勝を続けると同時に髪を伸ばし続けていたのだが6月に連勝がストップ。髪を切ることになったのだがその姿がこちら。
後輩に髪を剃ってもらおうとした結果、アタッチメントを付けずに剃られた結果の髪型がこちら。ちなみにこの姿をモチーフにした絵が京セラドームのどこかに描かれている。
髪はともかく、その後も順調に勝ち星を重ねて優勝に大きく貢献。終盤には研究されて打ち込まれる部分もあったものの、ついにパリーグの新人王に輝いた。今後も楽しみなピッチャーだ。
続いてはその宮城投手と同学年、紅林弘太郎内野手だ。
余談だが去年現地観戦でプロ初安打を見ていたので個人的に思い出深い選手でもある。
身長186cm、体重94kg、プロ1年目は2軍で全試合に出場し、2年目の今季は開幕からショートで起用され続け大ブレークを果たした。
打席での風格がありすぎる。繰り返すがまだ19歳。来年の2月で20歳を迎える。
守備の方では開幕直後はミスを繰り返し正直不安があったものの終盤には好プレーでチームを救うなど、着々と成長している。宮城と紅林の同学年コンビから目が離せない。
それではここで筆者がぜひ覚えておいてもらいたい選手を紹介したい。
山﨑颯一郎投手。プロ5年目の若手投手だ。
山﨑投手は1998年6月15日生まれ。石川県加賀市出身の23歳。2016年のドラフト6位で福井県の強豪校、敦賀気比高校*12から指名され入団した。高校時代には甲子園に春夏合わせて3度出場している。上の写真をご覧いただければ何となく想像がつくだろうが身長は190cmと長身である。筆者もプロ2年目の2018年から将来のエースになるだろうと思って注目をしていた選手である。
何の情報も持たずに来たら山崎颯一郎が先発で結構嬉しい
— つるまー (@trm_f8) 2018年6月5日
昨日のナゴヤ球場まとめ
— つるまー (@trm_f8) 2018年6月5日
颯一郎はまた頑張れ pic.twitter.com/M5vjUqYaYk
そしてこの年のオフにU-23ワールドカップの侍ジャパン*13メンバーに選ばれ、大会の最優秀防御率賞も獲得して日本の準優勝に大きく貢献した。
しかし2019年の2軍戦で肘を痛め、トミー・ジョン手術を受けシーズン中の復帰が絶望になると育成選手契約*14になってしまう。
オリックス・バファローズでは、山崎颯一郎投手と育成選手契約を締結いたしましたので、お知らせいたします。背番号は135となります。#Bs2019 #プロ野球 #NPB #ORIX
— オリックス・バファローズ (@Orix_Buffaloes) 2019年12月2日
その後リハビリなどを経て翌年2軍戦で実戦に復帰。オフに支配下選手*15に復帰することになった。
そのオフのファン感謝祭では主婦の格好をするなど元気そうな姿を見せてくれたりした。
料理教室だと思って来たら、料理対決の審査員をする羽目に。MAX151キロを誇る吹田のうっかり豪腕主婦。勝負服はいつだって素肌にエプロン。#山崎颯一郎#Bsファンフェスタ#Bsクリエイターズファイル#Bs2020 #プロ野球 #NPB #ORIX pic.twitter.com/j65yjHIJ7j
— オリックス・バファローズ (@Orix_Buffaloes) 2020年12月7日
そんなムキムキな主婦がいるか。
そして2021年5月1日にはついに1軍戦デビュー。1イニングを無失点に抑えると7月7日の楽天戦でプロ初先発。その後勝ち星に恵まれる機会がなかったものの、9月29日の首位攻防となるロッテ戦で6回途中までを投げて2失点の好投。打線の援護もありプロ初勝利を手にした。
この動画の2:14のボールが個人的に一番好き。
最終的に2勝2敗の成績を挙げCSや日本シリーズでも先発するなど飛躍の年になった。プロ5年目、遅かったものの1軍の舞台で結果を残しつつある、そんな山﨑颯一郎投手のぜひ覚えていただきたいと思う。
おわりに
今年は年始には予想もしていなかったリーグ優勝という結果になったが、2022年シーズンはこれまでにあまり体験してこなかった「追われる側のチーム」になる。来シーズンここに書いてくれた選手たちがどのような活躍を見せてくれるのか。果たして2連覇はあるのか?色々な楽しみが湧き出てくるチームに変貌した。ぜひ2022年のオリックス・バファローズに目を向けてみてはいかがだろうか。
10日遅れでしたがなんとか年内に記事を書き上げることができてよかったです。
次の記事はありません。ではご覧いただきありがとうございました。
*1:1936年~1988年 88年のシーズンオフに球団をオリエント・リース(現オリックス)に売却。
*2:1991年~2004年 大阪近鉄バファローズと合併して球団名消滅
*3:ただしロッテは2005年の優勝が2位からのプレーオフを勝ち抜いての優勝なので"シーズン1位"という括りになるとロッテが一番遠ざかっている。
*4:2010年から5→4→6→5→2→5→6→4→4→6→6
*5:1949年~2004年 オリックス・ブルーウェーブと合併し球団消滅
*6:2021年シーズンは東京五輪の開催により前半戦と後半戦の間に約1か月の中断期間があった
*7:この間打の中心・吉田正尚が2回も離脱してしまうなどのアクシデントもあった
*8:筆者は9月の半ばぐらいからずっと精神的に不安定でした。
*9:余談だが上記の動画には映ってはいないが筆者もこのスタンドの前の方で応援していた。
*10:主に得点圏に走者が居る場面で使用される特別な曲のことを指す
*11:個人的に交流戦とかで相手チームのファンが真似ようとしてるのを見るのが大好き
*13:野球日本代表チームの総称
*14:簡単に説明すると1軍戦に出場できない選手、詳細は長いのでWikipediaなどを参照してほしい
*15:簡単に書くと1軍戦に出場できる70人の選手枠に入ること