中間運転台の荷物棚

怪文書的なことから色々思ったことを書いていく。記事内容は全て筆者個人の見解であり、所属している組織の思想などではない。

電車に閉じ込められた話①

こんばんは。

 つい先日新潟県で大雪により電車が15時間立ち往生をしたことが大きなニュースになったが、筆者も今までに数回同じような事態に遭遇したことがある。

その中でも特に覚えてるものを2つ、ここに書き記したい。

 

 今から7年前、高校2年生の時に合宿で山陰地方へ向かった時の事である。

 名古屋から新快速などを乗り継いで広島に着き、2日目は山口線を走るSLSLやまぐち号日本海側へ抜ける行程だった。

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この日乗車した広島発新山口行き普通列車

この日の広島県内は早朝から雨、さらに山口県も雨によって列車は10分ほどの遅れ新山口駅に到着した。

ここで聞かされたのは「山口線が雨により大幅な遅延が発生している」ということであった。

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 そして昼食で「ふく寿司」を購入し、ホームで待つこと20分ほど。ようやく車両が入線した。この時点ですでに遅れは30分ほど、そこからさらに30分以上停車し、結局SLやまぐち号1時間以上の遅れで新山口駅を発車した。

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SLやまぐち号の牽引機 C57 1号機 阪神大震災で被災したのち奇跡の復活を遂げた機体である。

 ここから先SLは山口駅湯田温泉駅などでさらに長時間の足止めを食い、3時間以上の遅れで走行した。

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山口駅で一旦改札の外に出て撮影した列車案内。撮影時刻は12:29である。

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列車行き違いのため停車した宮野駅。この駅での停車がかなりの遅延を引き起こした。

 しかし、この時は乗車していたのがSL(筆者は営業路線のSL・客車列車に乗車したのが初めてだった)だったこともあり、お客さんも大半が「まあ、いいか」という感じであり、むしろ長時間SLに乗れることを楽しんでいるように感じた。

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筆者が乗車した「展望車風客車」 背もたれが高く、ゆったりした座席だった(現在は別の車両で走行している)

 列車はほぼ3時間遅れで仁保駅に到着、ここでSLは坂を登るのに備える準備をするためさらに長時間停車(これは通常運行時もしている)した時には大半の乗客が煙を上げるSLの様子を見て盛り上がっていた。

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勾配に備えて準備をするSLと、ここぞとばかりにSLを撮影する乗客たち。

 その頃車内では途中の山口駅から乗車した保線作業員と車掌がずっとこの先の状況を連絡しあっており、乗客の盛り上がりとは正反対な光景も見ることが出来た。

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SLやまぐち号最後部の展望デッキ、筆者はトンネルに入った時に居たため痛い目に遭う。

 結果的にSLやまぐち号は3時間の遅れをほとんど回復することなく、終点の津和野駅に到着した。

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津和野は島根県である。みんな覚えよう!

 津和野で観光を楽しもうと思っていた人にとっては気の毒かもしれないが、筆者は結構楽しんでしまった「缶詰状態」のSLやまぐち号の旅だった。

この後筆者ら一行は目的地の出雲市に向かう予定だったが、後続の乗車予定だった普通列車益田行きが運休になってしまったため、本来は益田から乗車する予定だった特急スーパーおき4号(こちらも約2時間の遅れ)に乗車してなんとか出雲市に向かった。

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この日、益田~出雲市は団体乗車券での利用であり、車掌にも事情を説明した上乗車している。(指定席券は益田からだったので益田までは自由席乗車となった。)

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車窓から見た日本海は昼間の悪天候からは想像できないほどの穏やかさだった。

 この当時はかなり疲れ、筆者も予定していた一畑電車の乗車をキャンセルしてホテルでぐっすり休んでいた。

 しかし、今になって振り返るとかなり貴重な体験であり、いい思い出だったと感じている。

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この日の指定席券。

 しかしこの2日後、また同じ状況に遭遇することになったのである。

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次回につづく。